斜塔で知られるイタリアのピサの郊外に、不思議な石畳の道があるそうな。
他の道とつながっていないし、人が通りそうもない荒涼とした土地を横切り、そして突然途切れてしまう、孤立した長い一本道。
「村の人たちがいつも手入れをしているんだ。そのおかげで、この道は何百年も経つけどまだ存在している。この道は、一人の女が作ったんだ」
ガイドは続けた。
「家が貧しかったから、夫がよその町に出稼ぎに行ったんだ。
女は夫が帰って来る時に、もし雨が降って庭がぬかるんでいたらいけないと思い、歩きやすいように玄関から門まで石を敷き詰めた。
でも夫は帰って来ない。女は家の前にも石を敷き詰め始めた。
そうして夫を待つ間、少しずつ少しずつ、夫が旅立った方向に向かって道を伸ばして行った。
石を一個ずつ、一個ずつ、並べていった。並べた石は一つ、また一つ丘を越え、時も一年また一年と経ち、彼女が80歳になり、亡くなるその日まで続いた」
・・・
「ほら、見てごらん」
ガイドは道が途切れる部分の一つの小さな石を指した。
「彼女はここで亡くなったんだ。」
60年間、たった一人を待ち続け、彼のために道を作り続けた。
なんて一途な愛のお話。
中国語の本に載っていたお話です。とても心に残ったので翻訳してみました。
誰かの心に響きますように。
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